はじめに
子供を指導していて(態度を見ていて)、「この子は上手くなりそう」「この子は上手くならないだろうな」という子はすぐ分かります。
要注意な子に対して上手く指導する為に、その特徴を整理します。
「上手くなる子、下手なままの子の違い(練習編)」参照
人のせいにする
- 審判がファールを取ってくれなかった
- チームメイトがパスをくれない
- コーチが悪い
- 親が悪い
- 体育館が悪い
- 調子が悪い
- 背が低いから
- 女だから
- 足が遅いから
- バスケを始めたのが遅いから
うまくうまくいかない理由を客観的に分析し、それを改善するのであればOKですが自分が努力しなくて良い言い訳をしている場合がほとんどでしょう。
指導に対して捻じ曲げて解釈をする
- 筋トレ指導 → 背が伸びないから、プレイスタイルが違うからしない(追い込まない)
- 何らかの不足した技術指導 → 試合では使わないから必要ない、やらない
- 何らかの練習指導 → その練習よりも、別の練習の方がうまくなる、必要だ
自分の都合の良い様に、楽な様に解釈します。
繰り返しますが自分が努力しなくて良い言い訳をしている場合がほとんどでしょう。
マウントを取る
バスケを他人より自分が優れている事の証明と捉え、自分より下手な子をバカにしたりします。
これは上記と比較して全員が当てはまる訳ではなく、その傾向がやや強いという程度です。
そもそも大人の前で猫をかぶる技術の上手下手の問題かも知れません。
しかし上手くなる子は自分より上手い人を見て努力する理由に使う一方、
下手なままの子は自分より下手な子を見て努力しなくて良い理由に使う事があります。
反例はたくさんあると思います。
人によります。
また人に良い格好したい、褒められたい、自分の方がうまい事を確認したいという考えを持つ事を否定したい訳ではありません。
それだけを目標にしているのが良くないという意見です。
その子はマウントが取れるからバスケをやっているだけで、マウントが取れなくなったらバスケをやめてしまうからです。
コーチや保護者は子供にマウントを取らせてしまう様な、子供同士の比較ではなく、その子供自身が今どういう努力をしているのか、結果どれくらい上手くなったのか等を褒めて、子供の視点を変える様に誘導しましょう。
「褒める」参照
「上手くなる子の親、下手なままの子の親の違い」参照
諦めが早い
10のレベルの技術を練習するが自分のレベルが5で今はできない、とします。
上手くなる子
レベル6の練習をし、次に7、8と10に近づけていく
下手なままの子
レベル6の練習はしない。10の練習をする。そしてしばらくして諦める。
レベル6の練習をしない理由は人それぞれで前述のマウントを取る為、地道な努力が嫌な為等が考えられます。
「上手くなる子、下手なままの子の違い(練習編)」で長期的な視野が無いというのと同じ事です。
考えない
言い訳をしてやらないのも問題ですが、言われた事を何も考えずにやるのも問題です。
チームで練習しているとレベルの差は十人十色で、指導する技術レベルはどうしても真ん中くらいに合わせます。
自分のレベルを客観的に判断して、その練習ができる様になった場合はより上のできない事を練習しなくては成長しません。
ただできる様になったから、上のレベルの練習を自主的にやるのか、前述のできない、やりたくないから別の練習を自主的にやるのかの解釈は難しいです。
本当はコーチと選手が1対1でレベルを調整するのが理想で悩ましいです。
下手なままの子をどう指導するか
「上手くなる子、下手なままの子の違い(練習編)」でも書きましたが、だからダメなんだ!という事を言いたい訳ではありません。
上手くなる子は少しのアドバイスで自分で考えて勝手に上手くなっていきます。
ではそうでない子はどうするか?
これは難しいテーマです。
こういう子をできるだけ強制させずに、上手くするのがコーチに求められている能力の一つであると思います。
私は具体的には競争、上達の数値化等を駆使して子供が自発的に努力する様に持っていっています。
「もしミニバスコーチが「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」を読んだら」参照
それもなかなか上手くはいかないので日々努力です。
コメント